日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

化学繊維技術の歴史

世界の歴史

1883年 スワン(英)、ニトロセルロース繊維を試作、artificial silk(人造絹糸)と名づける。
1884年 シャルドンネ伯(仏)がニトロセルロースから人造絹糸の製造特許を取得
1891年 ニトロセルロース人造絹糸の工業生産開始
1892年 クロス、ビバン、ビードル(英)がビスコースレーヨンを発明
1899年 セルロース銅安法人造絹糸をグランツストッフ社(独)が工業化
1901年 ビスコース法人造絹糸をドンネルスマルク社(独)が工業化
1924年 アセテート繊維をブリテッシュセラニーズ社(英)が本格生産
1924年 米国ではartificial silkに変えてrayonを呼称に採用
1930年頃 スタウディンガー(独)等の学者により高分子化学が興る
1936年 デュポン社(米)のカローザスがナイロンを発明
1939年 ナイロン繊維をデュポン社が工業生産を開始
1950年 アクリル繊維をデュポン社が初めて工業生産開始
1953年 ポリエステル繊維をデュポン社がキャリコプリンターズ(英)より特許権を取得し初めて工業生産開始
1959年 ポリプロピレン繊維をモンテカチニ社(伊)が本格生産開始
1959年 ポリウレタン繊維をデュポン社が工業生産開始
1965年 芳香族ポリアミド繊維をデュポン社が工業生産開始
1988年 テンセルをコートルズ社(英)が試験生産

日本の歴史

1903年 第5回内国勧業博覧会に銅アンモニア法の人造絹糸が出展される
1915年 銅アンモニア法による人造絹糸の製造が三重県松阪市で開始
1918年 ビスコース法人造絹糸を帝国人造絹糸(現帝人)が米沢人造絹糸製造所から独立して本格的に生産開始
1926年 ビスコース法人造絹糸の製造会社の設立が相次ぐ
1933年 ビスコース法ステープルファイバーを日東紡績・福島工場にて生産開始
1936年 アセテート繊維の試験工場が稼動
1937年 人造絹糸製造会社が20社、ステープルファイバー製造会社が29社となる
1939年 京都大学・桜田一郎先生が合成1号(PVA繊維)を発表
1940年 鐘紡は同社矢沢将英氏のPVA繊維をカネビアンと命名
1950年 ビニロン繊維を倉敷レイヨン(現クラレ)・岡山工場にて本格生産開始
1951年 ナイロン繊維を東洋レーヨン(現東レ)・名古屋・愛知工場にて生産開始
1957年 アクリル系繊維を鐘淵化学・高砂工場にて生産開始
1958年 アクリル繊維を日本エクスラン工業が導入技術により生産開始。数社がこれに続く
1958年 ポリエステル繊維を帝国人造絹糸と東洋レーヨンが導入技術(ICI社)により生産開始
1961年 大阪工業技術試験所 進藤昭男博士がPAN系炭素繊維を発表
1962年 ポリプロピレン繊維を三菱ケミカル等3社が導入技術(モンテカチニ社)により生産開始
1963年 群馬大学・大谷教授らがピッチ系炭素繊維の製法を発明
後発ナイロン繊維メーカー生産開始
1964年 後発ポリエステル繊維メーカー生産開始