2009年12月10日

世界の合繊設備の動向


  米国のFiber Organon誌が世界の合繊設備の動向及び見通しについて発表した。それによると2010年の合繊設備能力は世界的な景気減速の影響を受け、増設ペースは全体的に減速する。国別では依然中国への集中が進行するのに対し、同様に拡大傾向にあったインドは減少に転じる。

1.地域別合繊設備


  世界の合繊(オレフィンを除く)設備は、2009年3月時点で5,027.3万トンと前年比4.5%増加した。中国が13.5%増と2桁、インドも9.0%増と10%近く増加したのに対し、その他の地域はいずれも減少、中でも台湾は20.0%減と大幅に減少した。
  2010年末の計画能力については、前年比2.0%増の5,126.4万トンと増加基調は変わらないものの、増加幅は大幅に鈍化する見通し。中国が3.9%増にとどまる他、インドは0.3%減とわずかながら減少に転じる。一方で、米州(米国を含む)は0.8%増、その他アジア* 2.3%増と、設備縮小に底打ち感が見られる。

*  「その他アジア」とは、日本、中国、韓国、台湾、インドを除くアジア地域を指す。
2010年末時点の中国の合繊生産能力は世界全体のシェア61.4%と6割を上回る見通しで、インドとあわせると、両国でシェア68.7%と世界全体の3分の2超を占める。

2.品種別合繊設備


  主要合繊について品種別で見ると、2010年末計画値でポリエステルFが2.4%増、同Sが1.8%増である。依然、ポリエステルの拡大続くが、その増加幅は前年の3.6%増から縮小した。


  ポリエステルFは、構成比69.3%の中国が3.8%増の1,766.5万トン、インドが1.9%増の221.0万トン、米州(米国を含む)が3.4%増の82.2万トンと拡大する計画。韓国は横ばいだが、台湾(2.7%減、109.0万トン)、西欧(11.7%減、61.8万トン)、日本(4.3%減、33.2万トン)などは縮小する見通しである。

  ポリエステルSは、中国が3.6%増の1,058.6万トン、その他アジアが3.2%増の175.2万トンと増加する見通し。インド、米州(米国を含む)、日本は横ばい。韓国(1.9%減、60万トン)台湾、西欧(1.7%減、62.1万トン)は縮小する計画である。


  ナイロンFは、中国が10.3%増の181.0万トンと大増設を計画。規模は小さいながら、その他アジア(2.8%増、22.2万トン)でも増設が計画されているが、横ばいの米州(米国を含む)(116.9万トン)、インド(13.1万トン)、西欧(0.4%減、49.1万トン)を除くと、台湾、西欧、韓国、日本などは縮小の見通し。

  アクリルSはその他アジアが8.0増の13.5万トンと増加の見通しだが、インドが35.1%減の10.0万トンと大幅減少となるほか、中国(1.4%減、96.0万トン)台湾(9.1%減、15.0万トン)も減少。日本、韓国、西欧、米州(米国含む)などは横ばい。その他は13.2%増の10.3万トン。
 


(担当:業務調査グループ 戸円)
海外速報No.841 / 2009年12月10日

 


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