未来をつくる化学せんい





 一般に“せんい”とは、細くて長いものをいいます。しかし、衣料品などに使われている“せんい”は、これに適度な柔らかさと強さが必要です。
 衣料品を縫い目からほどけば織物や編物に分かれます。その織物や編物は、糸が組み合わされて出来ています。その糸は“せんい”が集まって出来ています。すなわち“せんい”とは衣料品などを構成している素材を手でほぐしてそれ以上にほぐれない最小の単位をいいます。



 自然の中にある“せんい”を“天然(てんねん)せんい”といいます。
 “天然せんい”には、植物である綿花の種の周りの“せんい”(木綿((もめん))といいます)”や、羊の毛羊毛といいます)などがあります。
 また、虫である“(かいこ)”の“まゆ”から取り出すなどがあります。




 “化学せんい”とは、人が化学的に作り出したせんいです。天然の原料を用いて作るものもありますが、多くは石油を原料としています。



せんいの元となる化学物質(一つの分子からできている物質)をモノマーといいます。このモノマーは、主に石油を精製して取り出されます。
このモノマーを無数につなぎ合わせて固まりにします。これを重合といい、出来た物質を高分子(ポリマー)といいます。
このポリマーを熱や溶剤で溶かし、細い孔の開いた口金(くちがね)から押し出し、空気で冷やすなどして“化学せんい”を作ります。




 人の髪の毛の細さは50~80ミクロン(1ミクロンは1/1000ミリメートル)です。天然せんいの中では、絹が最も細く、10ミクロン程度の細さのものがあります。化学せんいの“ポリエステル”や“ナイロン”では5ミクロンより細いものが作られています。まさに化学せんいは“ミクロのせんい”です。また、せんいは軽いのが特徴であり、例えば、5ミクロンのナイロンの場合は540kmの長さがあって約20gです。すなわち、東京と大阪をこのせんいで結んでも僅か20gの重さしかありません。



 また、特殊な方法で作ったものは、20~100ナノメートル(1ナノメートルは1/1000,000ミリメートル)の細さのものが作られています。


特殊な方法で作られた化学せんい
の非常に細いせんい

直径 0.1ミクロン(100ナノメートル)



 
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