化学繊維と海洋プラスチック問題との関係は?
繊維製品の使用時に脱落する繊維屑の問題に取り組んでいます
- プラスチック屑、タイヤ屑などと同様に、海に流れ出た化学繊維屑は海洋プラスチック問題の一因とされています。
- 国連環境計画(UNEP)の調査結果によれば、世界のプラスチックごみの海洋流出量は年間828万トン、洗濯を原因とする化学繊維屑の海洋流出量は26万トンで、このうち日本からの流出量は3,200トンです。
化学繊維産業は、繊維製品から脱落する繊維屑の測定方法の開発のほか、国や研究機関と協力して、繊維屑の流出経路や生態系への影響の調査研究を進めています。
海洋プラスチック問題の解決に役立つ新しい化学繊維が開発されています
100%植物由来の原料を使用した海洋中で生分解する化学繊維が開発されています。また、起毛加工せずに軽量で嵩高な衣料繊維構造体を構成することで、繊維製品の使用時や洗濯時に繊維屑が脱落しにくい製品などもあります。
繊維屑に起因する海洋プラスチック問題は、繊維素材、繊維製品、洗濯機、下水処理などがそれぞれ排出抑制の対策を講じ、総合的な抑制効果につなげることが重要です。
国や関係業種の協力のもと異業種間の対話も進めています。