化学繊維はどうやってリサイクルする?
化学繊維のリサイクルには"マテリアルリサイクル"と"ケミカルリサイクル"があります
マテリアルリサイクル | ・生地や繊維材料のまま再利用・加熱、再溶融して成型品や繊維として再利用 |
ケミカルリサイクル | ・化学処理によって原料などのレベルに戻して再利用 |
一般的な傾向:
- 再生に必要なエネルギーの大きさ: ケミカルリサイクル > マテリアルリサイクル
- 再生品の再利用のしやすさ: ケミカルリサイクル > マテリアルリサイクル
化学繊維はケミカルリサイクルしやすいことが特長ですが、回収した繊維製品の組成や再生品の用途などに応じて最適なリサイクル方法を選択することが重要です。
リサイクルが難しいものについては、熱エネルギーとして利用するサーマルリカバリー(熱回収)も有効な手段です。
使用後の繊維を新しい繊維に生まれ変わらせる"水平リサイクル"に挑戦しています
【現状】 繊維製品のリサイクルは、古着としての再使用(海外への輸出を含む)、工業用雑巾や反毛品(使用後繊維製品をわた状にほぐした後、再度加工した製品(例:作業用手袋、遮音材、断熱材など))が中心です。
【今後】 繊維製品の資源循環をリサイクル品の価値を落とさずにより高いレベルで実現するために、化学繊維メーカーはケミカルリサイクル技術の高度化を進めるなど、繊維から繊維への水平リサイクルに挑戦しています。
すでに漁網などの一部製品で、水平リサイクルの事例がみられるようになっています。