日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(欧州) 2018年の繊維産業の業況

2019年04月19日
日本化学繊維協会

欧州 繊維景況 

2018年の繊維産業の業況

 欧州繊維産業連盟(EURATEX)によると、2018年のEU28ヵ国の繊維産業は、概ね年前半は堅調であったが、年後半は不振となった。
 EUの繊維産業の主要指標をみると、生産は紡織産業、衣類産業とも前年実績を下回った。紡織産業は売上、雇用はわずかに前年実績を上回ったが、衣類産業の売上、雇用はともにマイナスとなった。
 繊維生産は、紡織産業が前年比1.1%減、衣類産業は同2.0%減となった。なお、化学繊維産業は同1.1%増であった。EUの繊維生産は、2018年前半は堅調であったが、年後半に大きく落ち込んだ(2018年第4四半期の紡織生産は前年同期比4.9%減、衣類産業は同5.1%減)。
 繊維産業の雇用は、紡織産業が同0.7%増、衣類産業は同3.2%減となった。
 繊維産業の売上は紡織産業が同0.9%増、衣類産業が同0.4%減となった。EU域内の繊維小売は同0.4%の減少となった。小売りは、東欧地域では好調に推移したものの、西欧地域での不振をカバーできなかった。
 繊維品貿易(ユーロベース)は、輸出、輸入とも、紡織品、衣類双方で増加した。特に、繊維品輸出は、好調な中国市場に支えられ(中国向け繊維品輸出は前年比18.9%増)、堅調となった。

2018年のEU28ヵ国の主要指標
                       (前年同期比%)