日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(中国) ポリエステルFの設備、年産4,000万㌧を突破

2019年11月29日
日本化学繊維協会

中国 化繊設備

ポリエステルFの設備、年産4,000万㌧を突破

 中国化繊信息網によると、2019年のポリエステル長繊維の新増設による設備能力の増加幅は254万㌧/年に達した。この2019年の設備の増加幅は、2018年(310万㌧/年)に比べ56万㌧減少している。
 その結果、現在の中国のポリエステル長繊維の設備能力は年産4,051万㌧、年産4,000万㌧を突破した。
 2019年の設備増加のうち直紡が239万㌧、チップ紡が15万㌧であった。新増設を行った企業は大型ポリエステル企業に集中しており、品種ではPOYが主製品であった。具体的には、桐昆集団の120万㌧/年、新鳳鳴集団の56万㌧/年、逸鵬嘉興(恒逸集団)の25万㌧/年、福建経緯20万㌧、立新化繊の8万㌧/年の増設などがある。
 そのほか、2019年年末までに恒科の10万㌧/年、濰坊華宝の10万㌧/年が稼働開始となる見込み。当初2019年の稼働開始を計画していた逸凱海寧(恒逸集団)の25万㌧/年の稼働開始は2020年に延期される見込みである。
 2020年のポリエステル長繊維の新増設プロジェクトも活発である見通しであり、増加幅は年産329万㌧となる。そのうち直紡は260万㌧、工業用長繊維を含めたチップ紡は69万㌧である。2020年の新増設は、2019年に続き、大型ポリエステル企業に集中しており、桐昆集団、新鳳鳴集団、恒逸集団、盛虹集団などの計画がある。
 新増設される製品をみると、超細デニール、スマート化、フルダルなどの比較的付加価値の高い差別化製品が中心である。具体的には、恒逸逸凱の100万㌧/年、新鳳鳴中益の60万㌧/年、福建逸綿の50万㌧/年などが含まれる。中でも恒逸集団はグループ企業全体で175万㌧/年の増設を計画している。