日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(世界) 世界の綿花消費、世界経済の減速により鈍い伸び

2019年12月10日
日本化学繊維協会

世界 綿花

世界の綿花消費、世界経済の減速により鈍い伸び

 国際綿花諮問委員会(ICAC)によると、世界の綿花消費は、2012/13年以降回復基調で推移したが、2019/20年は、主要な経済指標や貿易摩擦の影響で増加幅が縮小し、前年比0.3%増の2,620万㌧にとどまると予想される。
 世界の綿花消費の伸び悩みには、世界経済の同時減速が関係している。米中貿易摩擦により、世界で製造業の活動や投資が鈍化しており、その結果、世界全体で経済成長が減速している。IMFは、最新の「世界経済見通し」で、2019年の経済成長率の予測を3.0%と下方修正した。この成長率は、世界金融危機以降で最も低い水準である。米国や日本、中国などの主要な経済国で、2020年に入っても経済成長が減速すると見込まれている。ただし、新興市場国で軽微な景気後退あるいは景気回復が見られれば、2020年は世界経済の成長が加速するとの見方もあり、今後の世界経済の見通しは不透明。
 東アジアや東南アジアは、繊維業界の拡大に伴い綿花ビジネスが好調であったが、世界の景気低迷の影響を受け、東アジアや東南アジアにおける綿花生産や需要の伸びも鈍化すると予想されている。

出典:国際綿花諮問委員会