日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(世界) 世界の綿花、2019年度期末在庫は前年比1%減の見込み

2020年03月10日
日本化学繊維協会

世界 綿花

世界の綿花、2019年度期末在庫は前年比1%減の見込み

 国際綿花諮問委員会(ICAC)によると、2019/20年度の期末在庫は、前年比1%減の1,800万㌧と、5年連続の減少となると予想される。中国以外の国の綿花在庫を合わせると前年比3%増の960万㌧と予想される一方、中国の在庫が840万㌧と5.5%減少し、世界の綿花在庫の減少は、中国の在庫減少が影響している。
 2019/20年の需給を世界全体で見ると、綿花消費は横ばい、綿花生産は1%増と予想される。インドの生産が12%増の600万㌧、世界最大の綿花輸出国である米国の生産が9%増の440万㌧と見られる。
 世界の綿花貿易は、米中間の貿易問題や新型コロナウィルスの大流行などにより、不透明な見通しは今後も続くと予想される。世界経済の減退もあり、ICACは綿花価格を79㌣/㍀に修正した。

 

環境 欧州

欧州プラスチック協定が締結

 サーキュラーエコノミーを推進する英Ellen MacArthur財団によると、欧州プラスチック協定(European Plastics Pact)がこのほど締結され、同財団が推進するグローバル・プラスチック協定ネットワークに参加する初の地域協定となった。欧州経済領域(EEA)の政府と産業が協力して、プラスチック・サーキュラーエコノミーへの共通ビジョンに取り組む。
 同協定は、フランスの環境連帯移行省、オランダの社会基盤・水管理省、デンマークの環境食料省のイニシアチブのもと、80を超える機関とWRAPの支援により締結された。
15の政府と66の企業が同協定に参加。野心的な内容となっている2025年目標の実現に取り組む。目標は、①すべてのプラスチック包装とシングルユースプラスチック製品を可能な限りリユースできるものとし、すべてをリサイクル可能とする、②バージンプラスチック製品及び包装の使用を20%以上削減する、③各参加国における、すべてのプラスチック包装とシングルユースプラスチック製品に関する回収、分別、リサイクル能力を25%ポイント引き上げる、④可能な限りリサイクルプラスチックの使用を増やし、シングルユースプラスチック製品および包装において少なくとも平均30%の使用率とする—等が内容となっている。
 参加メンバーは、①優れた技術やアプローチの開発を加速するため、欧州規模でのバリューチェーン間の協力、②ガイドライン、標準、国家支援枠組みのハーモナイズ化、③ベストプラティスクや事例共有に向けた連携をおこなう。