日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(世界) COVID-19で繊維受注は大幅減

2020年06月30日
日本化学繊維協会

紡織業況

COVID-19で繊維受注は大幅減

 このほど、国際繊維製造者連盟(ITMF)は、世界の繊維産業に対するコロナパンデミックの影響調査に関するレポートを発表した。
 同レポートによると、多くの繊維企業は、新型コロナウイルス蔓延の影響で急減した世界の繊維需要は、2020年第4四半期以降、徐々に回復するとの見通しを示していることが明らかとなった。この調査は、世界の約600社を対象に、2020年3月以降のコロナウイルスの影響が見え始めて以降、4回目の調査として実施したもの。
 同調査結果では、2020年5月4日~6月8日までの現在の世界の繊維受注は、全体では前年同期比42%の急減となった。
 繊維産業のサプライチェーンのすべての段階で受注は減少している。ファイバー製造業者の受注は前年同期比42%減、売上は同33%減、紡績工場の受注は同44%減、売上は同33%減、製織工場の受注は同46%減、売上は同33%減、紡織一貫工場の受注は同37%減、売上は同26%減、アパレル製造業者の受注は同37%減、売上は同31%減となった。
 一方で、繊維産業チェーンのすべての段階で、将来の見通しについては、楽観視している。回答者に対して、再びコロナ危機前の水準まで受注が回復する時期についての質問では、回答者の23%が2021年第1四半期と予想、21%が2021年第2四半期と予想、14%は2021年第3四半期と予想している。一方で、回答者の20%は2020年第4四半期に回復すると予想していた。