日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

第704 回 本委員会の主要議題と概要

2022年10月28日
日本化学繊維協会

日本化学繊維協会(会長 内川 哲茂 帝人株式会社 代表取締役社長執行役員CEO)では、本日11時より第704回 本委員会を開催しました。
主要議題およびその概要は以下の通りです。

1. 炭素繊維サステナビリティビジョン2050
炭素繊維協会委員会はこの度、「炭素繊維サステナビリティビジョン2050」を取りまとめました。
炭素繊維は、素材製造段階のCO2排出量は少なくないものの、顧客使用段階にCO2排出量を大幅に削減できる素材です。例えば炭素繊維1kgを製造する際に排出するCO2は20kgですが、この炭素繊維を飛行機に使用すると軽量化に伴う燃費向上により1,400kgのCO2を削減できます。炭素繊維協会委員会では、炭素繊維の製造から使用・廃棄までのトータルで環境影響を評価するライフサイクルアセスメント(LCA)活動を通じて、炭素繊維が環境にやさしい素材であることをアピールしてきました。一方、炭素繊維製造時のCO2排出量を下げるため、炭素繊維リサイクルの実証研究を推進しました。この成果は各社の事業化につながっています。
政府の 2050年度 カーボンニュートラル宣言を受けて、炭素繊維協会委員会ではもう一段の環境負荷低減対策が必要と考え「炭素繊維サステナビリティビジョンWG」を発足させ、業界が目指すべき方向性や2050年までのビジョンの取りまとめを進めてきました。

本ビジョンをまとめた報告書は以下の炭素繊維協会ウェブサイトよりダウンロードできます。
https://www.carbonfiber.gr.jp/tech/sustainability.html

炭素繊維サステナビリティビジョン2050目次
Ⅰ.   はじめに
Ⅱ.  炭素繊維の特徴
III.   炭素繊維の需要想定、用途
Ⅳ.   地球温暖化対策への取組み
1.地球温暖化対策に関するこれまでの取り組み
(1)  炭素繊維のライフサイクルインベントリ(LCI)
(2)  炭素繊維のリサイクル技術開発
2.温暖化対策長期ビジョン
(1)  製品段階でのCO2排出削減への貢献
(2)  製造段階でのCO2排出削減への取り組み
(3)  資源循環(リサイクル)への取組み
Ⅴ. 技術革新の取り組み(国家プロジェクト等の取り組み紹介)
Ⅵ.   炭素繊維の低炭素化(CO2排出量削減)に向けた政府への要望
VII. おわりに
参考資料

2.エコプロ2022への化繊協会コーナー出展について
日本化学繊維協会は、12月7日(水)~9日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催される国内最大規模の環境展「エコプロ2022」(主催:(一社)サステナブル経営推進機構、日本経済新聞社)に、化繊協会コーナーを出展します。
エコプロ展への出展は2004年から続けており、今回で19回目となります。
・今年度のテーマは、「サステナブルな社会に貢献する化学せんい」で、①カーボンニュートラルに貢献する、②快適な暮らしをささえる、③豊かな地球環境を守る、の3テーマで展示します。
・この他、説明専門員による「化学せんい実験教室」(環境に役立つ様々な化学繊維の解説と実験)などのアトラクションも予定しています。
・化繊協会コーナーは、東展示場5ホール/小間番号5-093となります。

以上