経営
ENKA、レーヨンF工場を閉鎖へ
1月14日、レーヨン長繊維メーカーのENKA GmbH & Co. KGは、Obernburg工場でのレーヨン長繊維の生産を今後数ヵ月以内に終了、その後、同工場を閉鎖する方針を明らかにした。このプロセスは段階的に行われ、2025年9月末までに完了する予定。
ENKAのWolfgang Menrath社長は、「関係するすべての人々に最大限の敬意を払いながら、Obernburg工場での生産に別れを告げたい。同工場での生産を終了するという決定は、非常に難しいものであった。レーヨン長繊維の生産は約1世紀にわたってObernburg工場の中心であり、従業員の誇りでもあった。しかし、経済的事情により、私たちはこのような道を選ばざるを得なかった。現在の最優先事項は、秩序ある、責任ある方法で閉鎖を実行すること。」と述べている。
同社は、今回の工場閉鎖は、インド、中国などとの激しい競争の結果であり、特にアジアのメーカーは、効率面で有利な大規模工場、低賃金、政府補助金、緩い環境規制により、レーヨン長繊維を低コストで生産しており、不平等な競争条件により、受注量と生産量が大幅に減少してきたが、この1年半に、エネルギーコストの大幅な上昇が重なり、経済的に実行可能な方法で生産を継続することが不可能になったとしている