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2014年7月1日に統合しました

(中国) INVISTA、2023年までにアジポニトリル工場を建設

2018年08月31日
日本化学繊維協会

中国 合繊原料

INVISTA、2023年までにアジポニトリル工場を建設

 米大手化学メーカーのINVISTAは、中国国内でナイロン66中間体への需要が旺盛であることに対応し、このほど、同国で最新のアジポニトリル(ADN)工場を建設することを明らかにした。同社によると、現在、年産30万㌧規模のプラントの設計が進められている。投資額は約10億㌦超と推計されている。建設開始は2020年、生産開始は2023年に計画されている。
 INVISTAは、今回の工場建設に関して、最後に世界規模のADNプラントが建設されたのは、35年以上も前のことであり、新工場設立を非常に光栄に思うと述べ、中国ではADNに対する需要が高く、また、エネルギー効率の高い先進的な技術に対するニーズも同様に高いことから、ブタジエンベースのADNへの資本投資が今後の戦略に最適であると述べた。
 同社は、今後数ヵ月以内に厳選されたパートナー企業と契約を結ぶことを計画しており、顧客等とも議論を重ね、中国のADNニーズへの対応に関する戦略を立案中である。ADNは、ナイロンポリマー、繊維、コーティング材向けのヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などに使用されている。
 過去5年間、INVISTAは、中国においてナイロン関連事業だけで6億㌦を超える投資を行ってきた。この中には上海化学工業区(SCIP)に建設した年産21.5万㌧規模のヘキサメチレンジアミン(HMD)プラントや年産15万㌧規模のナイロンポリマープラントも含まれる。