日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(世界) 世界の綿花在庫、減少の予想

2018年12月21日
日本化学繊維協会

世界 綿花

世界の綿花在庫、減少の予想

 国際綿花諮問委員会(ICAC)によると、世界の綿花生産は、2016/17年は7%増、2017/18年は16%増と、2年連続で増加傾向が続いていたが、2018/19年は、2015/16年以降初めて減少に転ずる予想。中国、ブラジル、西アフリカ、トルコ、ウズベキスタンなど多くの国・地域では増加が予想されるが、その一方で、米国、インド、オーストラリア、パキスタンで減少する見通し。中国などで生産が増加しても、米国などの減少を補うのに十分な生産は期待できないと見られる。
 世界の綿花消費は2017/18年は9%増の2,680万㌧であったが、2018/19年は2,670万㌧と微減の見通し。米中貿易戦争が、景況悪化と衣類の需要低下につながることがあっても、綿花消費に直接的な影響を与えるとは見られていない。2018/19年の消費は生産を上回ると見込み。世界の綿花在庫は1,880万㌧から1,820万㌧に減少する見通し。主な要因は、中国の在庫が大幅に減少していること。中国以外での在庫減少幅が僅かであっても、中国での減少幅の大きさは、世界の綿花在庫の減少に大きな影響を与えている。中国の在庫は760万㌧と予想され、2011/12年以来最低レベルとなる。

世界の綿花需給見通し
                              (100万㌧)

*Cotlook Aインデックス(セント/ポンド)価格は、中国を除く世界の在庫率の見通し、中国の綿花輸入見通しをもとに推計した。