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2014年7月1日に統合しました

(オーストリア) Lenzing、2018年の業績は減収減益

2019年03月29日
日本化学繊維協会

オーストリア 化繊業績

Lenzing、2018年の業績は減収減益

 大手セルロース繊維メーカーLenzing Groupの2018年の業績は売上、利益ともに、前年より減少した。
 グループ全体の売上は、前年比3.7%減の21億8,000万ユーロとなった。
 売上減の要因として、レーヨン繊維の価格低下、為替レートの上昇、売上数量の減少が挙げられる。
 また、原料価格とエネルギーコスト、労務コストの上昇により、EBITDAは前年比24%減の3億8,200ユーロ、EBITDAの利益率は前年比4.6ポイント減の17.6%となった。EBITは同36%減の2億3,760万ユーロ、純利益は、同47.4%減の1億4,820万。
 同社によると、減収減益の業績となったものの、同社史上4番目に良い業績となった。
Lenzing Groupは長期戦略として「sCore TEN」を推進し、特殊繊維事業の拡大を目指している。主なものは以下の通り。
 ・2018年は、新しく持続可能な木材資源を活用し、環境にやさしい生産工程を採用、サプライチェーンを完全透明化することなどを柱とする環境対応型の新しいレーヨン短繊維Ecovroを発表したほか、リヨセル長繊維Luxeの展開を進めた。
 ・リヨセル繊維では、米国Alabama州のMobile工場の増設と、タイのPrachinburi工場の新規稼働を計画している。
 ・LenzingはブラジルのパルプメーカーDuratexと共同で同国に溶解パルプ工場の新設を発表。2022年の稼働開始見込み。

Lenzing の業績
                      (100万ユーロ)