世界 綿花
中国、輸入割当増加と備蓄放出を発表
国際綿花諮問委員会(ICAC)によると、米中貿易摩擦により、2018年7月以降、中国が米国からの輸入綿花に対して25%の追加関税を賦課している。それにも関わらず、米国は2018/19年、世界最大の綿花輸出国となる見通し(330万㌧)。
一方、中国は2018/19年、世界最大の綿花消費国になる見通し(845万㌧)。そのうち600万㌧は国産綿花、200万㌧が輸入、残りを政府の備蓄綿花の放出で需要を満たす見通し。中国の綿花輸入は、2017/18年は130万㌧であったが、2018/19年は前年比47%増の200万㌧となる見込み。長期的には、中国の綿花生産の増加は期待できず、輸入に頼る割合は高くなると見られる。
2018年8月から2019年3月までに中国が米国から輸入された綿花が18万㌧。これは、前年同期の56万㌧から大きく減少している。
同期間の米国以外の主な綿花輸出国から中国への綿花輸出を見てみると、オーストラリアが44万㌧(2017/18年全体で28万㌧)、ブラジルが38万㌧(2017/18年全体で8万2,000㌧)であり、インド、スーダン、ギリシャ、カメルーン、ブルキナファソ、マリなどでも増加が見られた。
世界の綿花需給見通し
(100万㌧)
ICACによる価格予想
(㌣/㍀)
*Cotlook Aインデックス(セント/ポンド)価格は、中国を除く世界の在庫率の見通し、中国の綿花輸入見通しをもとに推計した。