日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(中国) Sateri、リヨセル繊維を生産開始

2020年06月10日
日本化学繊維協会

化繊生産

Sateri、リヨセル繊維を生産開始

 このほど、中国の大手セルロース繊維メーカーSateriは、中国山東省の日照市でリヨセル繊維の生産を開始した。
 同社によると、新工場は中国のパルプ/パッケージングボード大手メーカーのAsia Symbolと協力して建設、設備能力は年産2万㌧。同工場の稼働開始によって、Sateriは、高品質な繊維製品のポートフォリオを拡大し、紡織および不織布市場への供給を強化することが可能となる。
 今回のSateriのリヨセル繊維の生産開始について、中国紡織工業連合会(CNTAC)の端小平副会長(中国化繊工業協会 会長)は、「リヨセル繊維は高価値製品であるだけでなく、植物由来で環境対応が進んだ製品でもある。化学物質の使用や排出も非常に少ない。Sateriの投資は、中国の繊維業界の技術開発、アップグレードの方向と一致するものである」と評価している。
 Sateriのリヨセル繊維は、再生可能なプランテーションから調達した木材パルプで生産され、完全なクローズドループ技術を使用、製造プロセス中の化学物質の投入は最小限であり、ほぼ完全に回収およびリサイクルできる有機溶媒を利用しているという。
 Sateriは2020年3月、衣料品の廃材を使用してセルロース繊維の商業生産を開始している。