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2014年7月1日に統合しました

(インド) Reliance、石油精製~化学品事業の独立を計画

2020年09月18日
日本化学繊維協会

合繊原料

Reliance、石油精製~化学品事業の独立を計画

 インドの大手石化コングロマリット企業であるReliance Industries Ltd(RIL)は、このほど、同社の石油精製から化学製品までを統括する事業部門(O2C事業)を、スピンアウトする計画を明らかにした。
 RILは、このスキームに従って石油精製から化学製品製造までの事業を、新会社として独立させる意向。対象は、石油精製・石油化学製品・燃料小売、卸売・マーケティング事業などで、これらの事業に伴う資産や負債も含まれている。新会社が引き継ぐのは、Jamnagar、Dahej、Hazira、Nagothane、Vadodara、Patalganga、Silvassa、Barabanki、HosiarpurにRILが保有する精製・石油化学プラントや製造工場などである。現在試運転中の関連生産設備や完工間近の工場も対象となる。
 RILは2020年4月、これらの事業を新会社に移行する方針を発表していた。同社は、その計画書の中で、「O2C事業は他事業とは異なるリスク・リターンであり、投資家や戦略的パートナーにとっては魅力的に映るであろう。RILは上場企業であるため、O2C事業の譲渡先は、投資家が資本投下を行うことができるよう、RILの完全子会社とする必要がある」と述べた。そして、「このスキームは、2021年1月1日の営業開始時間または当事者の取締役会が承認した日から有効になる」と説明している。
 RILは、石油精製~化学事業の設備のうち20%をSaudi Aramcoに売却するという方針を示しており、今回の資産分離もこの一環として計画されたものとみられている。Saudi Aramcoとの取引は、もともと2020年3月に完了予定であったが、現在までも合意に至っておらず、RILは、2021年初めの取引完了を目途にしたいとしている。