日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(中国) CNTAC、循環経済レポートを発表

2020年11月20日
日本化学繊維協会

環境

CNTAC、循環経済レポートを発表

 このほど、中国紡織工業連合会(CNTAC)の社会責任弁公室は、オーストリアの大手セルロースメーカーLenzing Group、英国のサーキュラーエコノミー促進を目指すNGOであるエレンマッカーサー財団(Ellen MacArthur Foundation)と共同で、「Make Fashion Circular: Outlook for a New Textiles Economy in China(ファッションを循環に、中国における新しい繊維展望)」を発表した。
 同報告書は、中国の繊維業界にとっては、サプライチェーン全般におけるテキスタイル・アパレル産業をサステナブルの観点で俯瞰する初めての報告書であるという。
同報告書では、CNTACは、繊維産業の循環経済の促進のための優れた活動やこれまでに達成したこと、今後のビジネスチャンスなどを紹介する一方で、国際的なサステナブルに関する様々な動きやトレンドを紹介しながら、今後の循環経済を発展させるための提言も行っている。
 CNTACによると、現在、中国の繊維業界は繊維製品の生産、消費、処分の方法について再検討を進めている。ファッション産業に循環経済を浸透させるビジョンが広がることで、現在の「調達‐生産‐廃棄」という線形ビジネスから、ビジネスや社会、経済全般にメリットのある循環モデルへとシフトしていくとしている。
 現在、中国のファッション産業は、廃棄物と公害を生み出す原因となる産業の一つとされている。この点に鑑みて、CNTACは、循環性の高い繊維産業への変革について重要な役割を果たすべきと提言している。