日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(中国) 2020年の産業用繊維品業界の状況

2021年02月10日
日本化学繊維協会

繊維景況

2020年の産業用繊維品業界の状況

 2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大に、中国の産業用繊維品企業は迅速に反応。マスク、防護服、消毒用ウェットティッシュなどの防疫物資の生産を強化したこともあり、2020年は同産業の生産、販売、輸出、利益のいずれの指標も大幅に増加した。
 国家統計局によると、2020年の規模以上の産業用繊維品企業の工業付加価値は前年比54.1%増の大幅増となった。
 生産では、不織布はマスク、防護服、ウェットティッシュの主要原材料として大幅増となり、前年比15.8%増の579.1万㌧に達した。
 2020年の規模以上産業用繊維品企業の売上は前年比32.6%増の3,198.4億元、利益総額は同203.2%増の365.3億元となった。利益率は11.4%と前年比6.4ポイント上昇した。
 産業用繊維品業界を分野別にみると、不織布企業の売上および利益総額は、それぞれ前年比54.0%増の1,752.8億元、同328.1%増の245.2億元となった。一方で、防疫物資との関連度が高くないロープ関連企業の売上は前年比6.9%増、利益総額は同3.3%減、タイヤコード・ベルト類企業の売上は同11.8%減、利益総額は同18.2%減、ターポリン・帆布企業の売上高は同5.3%増、利益総額は同16.5%増となった。
 2020年の不織布輸出は、前年比32.2%増の128.9万㌧、金額ベースでは、同62.5%増の50.5億㌦となった。