日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(中国) 中国建材の西寧炭素繊維基地が正式に稼働開始

2021年09月21日
日本化学繊維協会

炭素繊維

中国建材の西寧炭素繊維基地が正式に稼働開始

 9月8日、中国建材集団の西寧万トン炭素繊維基地の稼働式が開催された。青海省委員会常務委員書記の陳瑞峰氏、青海省委員会常務委員・副省長の王黎明氏、国家発展改革委員会産業発展司司長の卢衛生氏、中国建築材料連合会党委員会書記の閻暁峯氏、中国建材集団書記・社長の周育先氏、西寧市市長の孔令棟氏、中国化繊工業協会会長の陳新偉氏、中国建材集団傘下の炭素繊維メーカー中复神鷹会長の張国良氏、中复神鷹公司社長の劉芳氏などが出席した。
 中国建材西寧万トン炭素繊維基地は、2019年5月に着工となり、敷地総面積は500ムー、投資総額は20.58億元である。現在の稼働状況では、製品の性能も安定し、品質も優れている。中国建材は、炭素繊維の研究開発製造分野で事業展開して約10年、ハイエンド炭素繊維の技術一式を自主開発しており、2017年度国家科学技術進歩一等賞を受賞、その製品は航空宇宙、交通運輸、新エネルギー、インフラ建設などの分野で広範に応用されている。
 中国建材は、今回の西寧万トン炭素繊維計画の稼働は、同社がハイエンド炭素繊維市場で重要な一歩を踏み出したことを意味し、中国産の炭素繊維の国際競争力と影響力を向上させ、炭素繊維業界の更なる高品質発展を助けるだろう、と述べている。
 現在、中国の炭素繊維の需要規模は年間約5万㌧であるが、国産品の供量は2万㌧弱と供給不足の状況である。中国建材のこの年産1万㌧級炭素繊維生産基地が稼働したことで、供給不足が緩和され、中国の炭素繊維の産業チェーンの拡大が進むと期待されている。