日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

「アクリル系」から「モダクリル」への用語変更

2022年01月05日
日本化学繊維協会

日本化学繊維協会では、2020年11月に「JIS L0204-2繊維用語(原料部門)-第2部:化学繊維」を改正し、「アクリル系」は「モダクリル」に用語変更を行いました。

JIS用語の変更を受け、家庭用品品質表示法・繊維製品品質表示規定の別表第六に定められた指定用語についても、「アクリル系」は「モダクリル」に改正されることになりました。
本改正は2022年1月1日施行、施行後1年間(2022年12月31日まで)の経過措置期間が設けられます。

<参考>
(1)「アクリル」と「モダクリル」
ポリアクリロニトリル系合成繊維(ポリアクリルニトリル系合成繊維ともいう)は、化学繊維の中で最も羊毛に似た性質をもっており、ふんわりと暖かな肌ざわりの、柔らかく軽い繊維です。
この特長を生かし、セーターなどのニット製品、毛布や起毛シーツなどの寝装品、家庭用カーペットなどに広く使われています。

繊維の断面を偏平にして獣毛風合を有するタイプ、毛玉(ピリング)を生じにくくしたタイプ、耐熱性を向上したタイプ、抗菌防臭性能や静電気抑制等の機能性を付与したタイプなど、様々な改質を施したタイプもあります。

ポリアクリロニトリル系合成繊維は、「アクリル」と「モダクリル」に区分され、アクリロニトリルを質量比で85%以上含むものが「アクリル」で、35~85%のものが「モダクリル」です。「モダクリル」は、塩化ビニルや塩化ビニリデンが共重合されているため難燃性にすぐれており、難燃製品(防炎布、毛布、カーペット、カーテン等)やかつらなどに使われています。

(2)JIS L0204-2における「アクリル」と「モダクリル」の定義


番号

用語

定義

 対応英語(参考)
2206 アクリル アクリロニトリルの繰返し単位が質量比で85 %以上含む長鎖状合成高分子から成る繊維。  acrylic
2207 モダクリル アクリロニトリルの繰返し単位が質量比で35 %以上,85 %未満含む長鎖状合成高分子から成る繊維。  modacrylic

(3)家庭用品品質表示法の法令改正状況(消費者庁ウェブサイト) 
 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/law/kaisei/