日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(スウェーデン) Renewcell、繊維製品の回収・分別業者と契約を締結

2022年01月11日
日本化学繊維協会

環境

Renewcell、繊維製品の回収・分別業者と契約を締結

 繊維リサイクル企業Renewcellは、2021年12月、欧州域内の使用済み繊維製品の分別・回収企業3社と複数年に及ぶ購買契約を締結した。
 今回契約を締結したのは、ドイツのSOEX、スイスのTexaid、スウェーデンのSysavの3社。同契約により、これら3社はRenewcellが新設したSundsvall工場に年間数千㌧の廃棄繊維製品を供給するする。これをRenewcellがリサイクルすることになる。消費者から回収された衣料品や繊維製品のうち、古着等として再販できない製品がRenewcellに提供される仕組みとなっている。
 RenewcellのCOOのMartin Stenfors氏は、「同社は、欧州域内で廃棄繊維製品を供給しあうネットワークを作り上げ、リサイクルを推進する活動を行っている。これまで再販不能な繊維製品は、廃材としてダウンサイクルされたり、焼却・埋立処理されたりすることが一般的であった。しかし、我々は、パートナー企業に対して、こうした廃材を使って価値を生み、循環経済に貢献できるソリューションを提供することが可能となる」と述べている。
 欧州環境機関(European Environment Agency:EEA)によると、欧州域内では毎年500万㌧以上の廃棄繊維製品が発生している。そのうち約5分の1が回収されリサイクルされたり他国に輸出されたりしているが、残りの5分の4は家庭ごみとして焼却・埋立処理されている。廃棄繊維製品の管理は、EUにとって喫緊の課題であり、EU加盟国は2025年から施行される使用済み繊維製品の分別回収やリサイクルの規則に従って行動することになる。