日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
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(インド) RIL、ポリエステルへの投資拡大へ

2022年09月09日
日本化学繊維協会

経営

RIL、ポリエステルへの投資拡大へ

 大手石化、ポリエステルメーカーReliance Industries Limited(RIL)は、このほど開催された同社の年次総会において、今後5年間にポリエステルのバリューチェーンの生産能力拡大に積極的に投資していく方針を明らかにした。同社は、世界最大級の炭素繊維プラントの建設も計画している。
 同社によると、ポリエステルバリューチェーンにおいて、インドのDaheji地区に、2026年までに、年産300万㌧級のPTA工場、100万㌧級のポリエステル工場に投資・建設する計画。さらに同社は、2026年までに、ポリエステル長繊維とポリエステル短繊維にも投資を行い、年産100万㌧を超える生産能力の拡大を段階的に進めていく意向である。
 また、RILは、同社が掲げるビジョン「New Materials」に沿って、インド初となる炭素繊維プラントを建設する計画。生産能力は、年産2万㌧であり、原料はアクリロニトリル(ACN)となる。そのため同社では2023年からANの生産に着手、2025年には炭素繊維プラントの第1フェーズを完了させる方針である。RILは、炭素繊維に加え、炭素繊維複合材量の生産計画も視野に入れている。近年は、移動体や再生エネルギー分野で軽量性に対する需要が高まっており、この点に注目したという。
 RILは、これらポリエステルチェーンの拡大や炭素繊維プラントの建設等において今後5年間で7,500億ルピーを投資する計画。
 さらにRILはサステナビリティ分野では、PETボトルのリサイクル能力を現在よりほぼ倍増させ年間50億本まで拡大するという計画を示している。