日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(米国) Avient、DSM Protective Materialsの買収を完了

2022年09月20日
日本化学繊維協会

経営

Avient、DSM Protective Materialsの買収を完了

 9月1日、特殊高分子材料メーカー大手のAvient Corporationは、オランダの大手化学メーカーRoyal DSM子会社のDSM Protective Materialsの買収手続きが完了したことを明らかにした(関連記事1263号)。DSMは、「Avient Protective Materials」と社名を変え、AvientのSpecialty Engineered Materials部門の傘下となる。
 買収対象事業には、World’s Strongest Fiberといわれる超高分子量ポリエチレンDyneemaが含まれる。
 Dyneemaは、超軽量型特殊繊維であり、強度は鉄の15倍であり、防弾チョッキや持続可能な海洋インフラ、再生エネルギー、産業用防護服やアウトドアスポーツ用品などに使用されている。2022年のDyneema事業の売上高とEVITDAは、それぞれ約4.15億㌦、1.3億㌦であった。なお、この事業では6つの工場と4つのR&Dセンターが属しており、世界各国で働く従業員は合計1,000人。
 Avientは、「今回の買収により防護機器向け素材事業を獲得したことで、同社は急速に成長しているプラットフォームの規模を大きく広げ、また先端素材産業のリーディングカンパニーとしての地位を盤石なものとすることができる。製品の機能性に対する要件は、ますます高まっている。今後はクライアントと協力しながら、こうした要件に応え、イノベーションとマテリアルサイエンスを活用しながら結果を出していきたい」と述べている。