日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

第687 回 本委員会の主要議題と概要 

2018年07月02日
日本化学繊維協会

<プレスリリース>

⽇本化学繊維協会(会⻑ 和賀 昌之 三菱ケミカル株式会社 代表取締役社⻑)では、本⽇11 時より第687 回本委員会を開催しました。
主要議題およびその概要は以下の通りです。

1. 正副会⻑の交代について

任期満了に伴い、2017年度の楢原会長、小堀副会長が退任し、2018 年度会長に和賀昌之(わがまさゆき)三菱ケミカル株式会社 代表取締役社長、副会長に注連浩行(しめひろゆき)ユニチカ株式会社 代表取締役社長執行役員、専任副会長に上田英志(うえだひでし)理事長が選任されました(上田副会長は再任)。 任期は2019年6月30日までの1年間です。

2. ACFIF(アジア化繊産業連盟)標準化作業委員会・同ワークショップの開催報告

ACFIF 標準化作業委員会および第1回ワークショップが4 ⽉26 ⽇(ワークショップ)、27 ⽇(標準化作業委員会)に⼤阪で開催されました。
ワークショップにはACFIF の9 ヵ国・地域の代表約60 名が参加しました。出席者には、楢原化繊協会会⻑、ACFIF・ウデシ会⻑(インド合繊協会会⻑)、ACFIF・ラビ副会⻑(インドネシア化繊協会会⻑)、中国化繊⼯業協会・端会⻑などの各国の化繊協会会⻑、事務局⻑、標準化の専⾨家等が含まれております。ワークショップでは、ISO 専⾨家による基調講演のほか、中国、インド、韓国、タイ、⽇本等から化繊業界の標準化の取組みについての報告が⾏われ、その後、活発な意⾒交換が⾏われました。
標準化委員会では、ACFIF 標準化作業委員会の今後の進め⽅について議論しました。今後の⽅針としては、ISO との協⼒深化によりアジア発のISO 提案を増や すための協⼒、メンバー国・地域でセミナー等の開催によって標準化レベルの向上を図ること、標準化に関する情報の交流強化などの⽅針が⽰されました。詳細 は、⽇中の共同事務局で具体的に詰めることとなりました。
本委員会は、昨年4 ⽉にインド・ムンバイで開催された第11 回アジア化繊産業会議で正式に発⾜したものです。アジア化繊産業の⾼度化を踏まえ、標準化の意識向上、⼈材育成、情報提供/共有や化繊のISO を巡る協⼒などを⽬的として、アジアの化繊産業が標準化活動に取り組むこととなりました。

3. 協会WEB リニューアルについて

⽇本化学繊維協会では7⽉2⽇より、学⽣や研究者、異業種の⽅といった、これまで繊維産業にあまり接点の無かった⽅にも化学繊維の可能性を訴求することを⽬指し、化繊協会WEB サイト (http://www.jcfa.gr.jp/) を⼤幅にリニューアルいたします。

化学繊維の予備知識がない⽅でも探したい情報を簡単に⾒つけられるように、デザイン全般を⾒直しました。

●⾼機能・⾼性能繊維を紹介して好評だった連載記事「KASEN TOPIS」を「活躍する化学繊維」の名称に変え、化学繊維の多彩な性能や機能を理解しやすいよう、性能・機能別のカテゴリーに整理して再編集しました。

●スマホ閲覧に対応いたしました。

●これまで化学繊維に接点の無かった⽅にも興味を持っていただくためにSNS を活⽤します。
そこで

Facebook(https://www.facebook.com/2086840868000070/)
Twitter (https://twitter.com/jpchemfiber/)

での情報発信を開始いたしました。ここでは、化学繊維や繊維産業に関するニュースを定期的に紹介するほか、協会の活動紹介などを発信していきます。

4. 2017 年度「化学繊維ミル消費量の調査」結果

2017 年度「化学繊維ミル消費量調査」結果について、以下の通り、報告がありました。

●2017 年度の化学繊維ミル消費量は、2.0%増の94.9 万㌧、5 年連続の増加でした国産品は1.4%減の48.1 万㌧、輸⼊品は5.8%増の46.8 万㌧、国産品は減少、輸⼊品は増加とこれまでの傾向が継続しています。輸⼊品⽐率は49%と前年度⽐1 ポイント上昇しました。

●⽤途別にみると、⾐料⽤:家庭・インテリア⽤:産業資材⽤の割合は、18:51:31 となりました。家庭・インテリア⽤で2 ポイント上昇、産業資材⽤で2 ポ イント下落となりました。

5. 2018 年度 ⽇本化学繊維協会活動について

Ⅰ.基本方針
日本化学繊維協会は、先端繊維素材及び同製品の普及拡大を通じて世界の人びとを豊かにするとともに、持続可能な社会の構築に貢献していくことを基本に、2017年7月に策定した「中期計画2020」に沿って、その初年度として、標準化事業、情報発信事業、製品安全・環境への取り組みを進めてきた。 本年度は「中期計画2020」の2年目となり、2017年度に新たに策定した「独禁法遵守ガイドライン」や「品質保証ガイドライン」も踏まえつつ、中期計画で定めた重点事業のさらなる深耕を図る。

Ⅱ.主な活動内容
1.重点事業
(1) 業界の国際競争力強化に向けた標準化推進・ 日本の高機能・高性能繊維の競争力強化にむけた標準化策定事業を、協会の中心事業として引き続き推進すると共に、その普及・広報活動に加え、既存JIS規格の定期見直しを継続する。

●昨年発足した、アジア化繊産業連盟(ACFIF)標準化作業委員会の共同事務局として、海外の標準化動向の情報交換及びアジア各国との協調体制構築を図る。また、2019年4月に予定されている第12回アジア化繊産業会議に、第2回標準化作業委員会を併催する。

(2) 業界の社会的責任としてのサステナビリティへの取組み・ 近年注目されつつあるマイクロプラスチック問題については、欧州繊維産業連盟(EURATEX)や欧州化繊協会(CIRFS)等と連携を図りながら、情報収集、調査、定量化等の課題解決を、関係機関と協業の上進める。

●製品の環境・安全問題に関するグローバル企業連合等の動向や、国内外化学物質管理の各種規制動向を注視し、適切な対応を図る。

●従来からの3R推進活動に加え、バイオマス由来繊維等の新技術・製品の普及等、サステナブル社会への貢献を意識した活動を推進する。

(3) 業界の先進性、社会への貢献を訴求する情報発信

●業界全体のイメージ向上の場にふさわしく、出展経験も豊富な「エコプロ展」に継続出展するとともに、CEATEC JAPANに代表されるユーザー業界が主催する展示会やセミナーへの参画を検討し、積極的な情報発信に努める。

●これまで実施してきた日仏繊維協力WGは、BtoBマッチングの役割を期待して今後も継続する。

●今年度よりリニューアルされたウェブサイトを活用して情報発信を活発化するとともに、SNS活用による業界情報発信で新規読者(Watcher)獲得を図る。

2.その他
第12回アジア化繊産業会議(インドネシア)への参画
隔年開催されるアジア化繊産業会議に参画し、中長期的な需給見通しについて情報共有を図るとともに、標準化や環境問題への対応、さらにはサプライチェーンのIoT活用など、メンバー国・地域の取り組みについて情報交換を実施する。(2021年は日本開催の予定)。

 

<本件についての問い合わせ先>
担当:⽇本化学繊維協会 技術グループ 兼 業務調査グループ 川名 (03-3241-2312)

 

以上