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2014年7月1日に統合しました

(オーストリア) Lenzing、風力会社と電力供給契約を締結

2023年11月20日
日本化学繊維協会

環境

Lenzing、風力会社と電力供給契約を締結

 オーストリアの大手セルロース繊維メーカーLenzing Group(Lenzing)が、この度、オーストリアの風力会社WLKと電力供給契約を締結した。契約は15年で、WLKより約13メガワットの風力発電が供給される。これは、オーストリアの約10,000世帯分の年間電力消費量に相当する。
 風力は、再生可能であること、環境負荷が低いこと、価格が安定していること等がメリット。Lenzingは、この度の契約により、このようなメリットを得られ、気候変動対策の取り組みを推進できるようになる。
 WLKは、11基の風力発電機を有しているが、2025年第1四半期にオーストリアEngelhartstettenに新設備が完成する予定であり、新設備により約45メガワットの発電が可能となる予定。
 Lenzingの経営陣の一人であるChristian Skilich氏は、「風力や太陽光、バイオマス等の再生可能エネルギーへの移行は、我が社の戦略であり、長期的なビジネスの成功に必要。WLKの電力を使用することで、我が社は化石由来燃料への依存から脱却することができ、脱炭素化に貢献できる」とコメントした。
 Lenzingは、2019年に、2030年目標として二酸化炭素排出50%削減を、2050年目標としてカーボンニュートラル実現をいち早く掲げた。同社は、Science Based Targets Initiative(科学的根拠に基づき二酸化炭素排出削減の目標を立てる取り組み)に加盟している。2022年には、オーストリアの大手電力会社Verbundと、オーストリア北部最大規模の太陽光発電所を建設し、オーストリアのエネルギー供給会社Energie Steiermarkと電力供給の契約を締結した。