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2014年7月1日に統合しました

(中国) 2023中国紡織大会、武漢で開催

2024年01月10日
日本化学繊維協会

繊維政策

2023中国紡織大会、武漢で開催

 12月19日、湖北省武漢市で中国紡織工業連合会(CNTAC)と湖北省人民政府が共同で主催する「2023年中国紡織大会」が開催された。
 今回の大会の目的は、党の20回大会精神を深く徹底し、繊維業界の高品質発展を推進し、繊維近代化産業体系を加速することであり、「近代化産業体系を建設し、業界の高品質発展を促進する」をテーマとして開催された。同大会と併催し、2023年度中国紡織イノベーション年会、2023中国紡織企業家年会、紡織服装企業管理イノベーションサロン、2023年度中国ファッション産業ESGガバナンスサミット、中国紡織職工思想政治工作研究会会議なども開催された。これらは繊維産業のイノベーション、繊維企業管理、ファッション産業のESGガバナンス、繊維産業の従業員の思想政治工作などが対象である。
 中国紡織工業連合会(CNTAC)からは、会長の孫瑞哲氏、事務総長の夏令敏氏、党委員会副書記の陳偉康氏、紀律委員会書記の王久新氏、副会長の徐迎新氏、陳大鵬氏、李陵申氏、端小平氏、楊兆華氏、閻岩氏、梁鵬程氏、元副会長の陳樹津氏、張延恺氏、孫準濱氏などが参加した。また、各地方政府、繊維関連の業界団体、産業クラスター、中核繊維企業、各大学等の学術機関、研究機関、メディアから合計約1,000名が大会に出席した。
 会議は中国紡織工業連合会副会長の徐迎新氏が司会進行役となった。CNTAC会長の孫瑞哲氏が「自信を強め、開拓前進、新型工業化の美しき一章を記す」という基調報告を行った。
 孫会長は、中国式近代化は最大の政治であり、新型工業化の実現はカギとなる任務であると述べた。繊維業界は新型工業化を推進し、短期的な「形」と長期的な「勢い」を配慮し、産業の現実、時代の潮流、国家戦略の枠組みの中で現状の条件を詳しく観察し、趨勢の特徴を把握し、規律の方向を整理し、方法を模索しなくてはならないと述べた。
 孫瑞哲氏は、2023年の繊維業界の業況として、様々な圧力のもと、質の高い発展を堅実に推進し、複雑な外部環境の中で好転を維持したと述べた。そして、近代化産業体系の建設において、重要な進展があり、堅実な一歩を踏み出したと同時に、安定回復の基礎まだ確かではなく、地政学が大きく影響し、外部環境の複雑さは上昇していることを指摘した。
 CNTACは、科学技術イノベーションによる先導を強化し、近代化体系建設をさらに発展させるため東華大学校長、中国工程院・院士の俞建勇氏を「中国紡織連合会主席科学者」として招き、大会で授与式を開いた。
 俞建勇氏は、「繊維産業の科学技術イノベーションと発展」と題する報告を行い、繊維産業の科学技術イノベーションのハイエンド化、インテリジェント化、グリーン化、融合化を提案した。
 大会では、また、CNTAC新任副会長・社会責任弁公室主任の閻岩氏が「2022/2023年中国紡織業界社会製品報告」を発表した。中国は近年社会責任の育成と実行を重視している。閻岩氏によると、中国の繊維業界の社会責任への取組は長期的、持久的であり、あらゆる製造業の中でも先頭に立っていると指摘、今年も業界は18年連続で社会責任報告を発表した。報告では、繊維業界の発展及び社会責任に対する影響について紹介し、人本責任、環境責任、市場責任の3つの角度から業界の社会責任への取組の成果を総括した。2023/2024年の社会責任への取組は、①情報化サービスプラットフォームの助けをかり、社会的責任のガバナンスへの統合を推進する、②気候変動に積極的に対応し、業界の低炭素モデルチェンジを加速させる、③製品のライフサイクル管理を強化し、業界が持続可能な発展に貢献するよう導く、④社会と環境リスクに焦点を当て、サプライチェーンの発展の強靭性を向上させる、⑤企業の海外進出を支持し、社会責任を負った海外投資を展開する、ことを重視すると報告した。