日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(欧州) 2023年の欧州不織布生産の概況—EDANA

2024年04月19日
日本化学繊維協会

不織布

2023年の欧州不織布生産の概況—EDANA

 このほど、ブリュッセルに本拠を置く欧州不織布協会EDANA(European Disposable and Nonwovens Association) が2023年の欧州不織布生産の統計レポートをまとめ、その概略を公表した。
 2023年の欧州における不織布生産量は、重量ベースで286.5万㌧(前年比5.7%減)、面積ベースで817億㎡(同5.5%減)であった。
 欧州の不織布生産は2021年のピーク以来、2年連続の減少となったが、生産プロセス別にみると乾式不織布の場合、サーマルボンド不織布とケミカルボンド不織布の生産はともに2桁の減少となった。ポリマーベースの不織布(スパンボンド/メルトブローン等)の生産も再び減産となったが、メルトブローン不織布は大幅な減少にもかかわらず、2019年の水準を上回った。
 また、水流交絡法や短繊維エアレイド法などの一部の生産プロセスは、前年横ばいかわずかに上回る水準であった。
 用途別では、(マスクを除く)衛生・医療、建築工事、濾過、電子材料などの部門は2022年の水準と比べて大幅に減少したが、2019年との比較では同水準かそれを上回った。パーソナルケア、産業用、家庭用セグメントを含むワイプ市場は0.9%増で全体的に安定、他の用途はいくつかの顕著な例外はあるものの、主要用途は自動車内装が3.7%増)、農業用が7.7%増、テーブルリネン4.2%増、綿パッド6.8%増、個人用防護服10%増、包装材9.5%増と不織布の売上は回復した。