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(E U) 欧州理事会、エコデザイン規則を採択

2024年05月30日
日本化学繊維協会

環境

欧州理事会、エコデザイン規則を採択

 5月27日、欧州理事会は、持続可能な製品に対する要求事項を定めた「エコデザイン規則案」を採択した。
 同規則は、既存のエコデザイン指令を改正するもので、適用範囲をEU市場に流通するほぼ全ての製品(自動車や防衛・安全保障関連製品などが除外)に拡大する。欧州議会議長および理事会議長の署名を経て、同規則はEU官報に掲載され、掲載日から20日目に発効する。発効から24ヵ月後に適用が開始される。
 同規則は、製品の耐久性、再利用可能性、アップグレード可能性、修理可能性、循環性を阻害する物質の存在に関する規則、エネルギー効率と資源効率、リサイクル含有量、再製造とリサイクル、炭素・環境フットプリント、デジタル製品パスポートを含む情報要件などの新たな要件を導入する。欧州委員会に対して委任法によってエコデザインの要件を定める権限が与えられる。
 このエコデザインは、公的機関がグリーン製品の購入を奨励するため、公共調達基準にも適用される。また、同規則では、売れ残り繊維製品・履物の廃棄を直接禁止することが明示されている。
 なお、欧州議会では6月に選挙が行われ、新しい体制となるが、その前にグリーンディール関連法案が相次いで採択されている。同日、欧州理事会では、再生可能エネルギーなど温室効果ガス削減に貢献する技術のEU域内製造を拡大する「ネットゼロ産業法」も採択している。