日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

(タイ) IVL、不織布メーカーAvgolの買収を完了

2018年07月31日
日本化学繊維協会

タイ 経営

IVL、不織布メーカーAvgolの買収を完了

このほど、タイの大手ポリエステル・PETメーカーのIndorama Ventures Public Company Ltd.(IVL)は、イスラエルの衛材用の大手不織布メーカーAvgol Industriesの買収完了を発表した。IVLは、5月14日にAvgolの買収契約を発表していた。
IVLによると、この買収は、同社の高付加価値衛材分野での成長機会を追求するという同社の戦略に沿ったものであり、Avgolは、世界的に、乳幼児用、大人用のおむつ市場、女性用衛材市場に高性能不織布を供給するリーディングカンパニーであり、イスラエル、米国、ロシア、中国、インドに6カ所の工場を有し、設備能力は年産20.3万㌧、世界中で約900名の従業員を有する。
IVLは、傘下に不織布用ポリオレフィン短繊維製造大手のES Fiber Visionsを有しており、この買収により、IVLはより広範な衛材向け不織布製品を提供すること可能となり、顧客と株主の長期的な価値創造を推進することができるとコメントしている。

 

インド 通商

一部輸入繊維品の関税を引き上げへ

このほど、インド政府は、一部の繊維製品の関税を引き上げると明らかにした。輸入品の増加から国内メーカーを保護するため。引上げ対象となる品目数は、ニット製衣類で24、織物製衣類で24、カーペット類10、不織布分野6、その他15となっている。これらの品目はインドの繊維品輸入全体の約26%を占める。これらの品目に対する関税率は、現行の10%から20%へと引き上げられる。2018年7月16日に実施された。
今回の措置は、国内の小売市場で輸入品の増加、および昨年7月に導入したGST(物品・サービス税)の影響の大きさに苦心していたインド国内のアパレル・縫製メーカー、カーペットメーカーにとっては大きな救済策といえる。
業界関係者によると、対象品目はアパレル製品が中心であり、現在、インドのアパレル輸入の最大の仕出国は中国であるため、今回の措置は中国からの輸入に歯止めをかけるのではないかとの見方もある。
一方、現在インドではバングラデシュ製アパレル製品の輸入は無税となっている。そのため、業界関係者は、中国製繊維製品をバングラデシュ経由とすることで、インドへ輸出するのではとの危惧を示している。
2017年のインドのアパレル製品輸入は前年比14.2%増の6.9億㌦、そのうち、中国からの輸入が同25.7%増の2.7億㌦と約40%を占める。次いで第2位がバングラデシュで同5.1%増の1.6億㌦となっている。

インドのアパレル製品輸入
                           (100万㌦、%)