日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

化学繊維の用語集

紡糸

化学繊維を製造するため原料を液体にして、紡糸口金(ノズル)から押出して繊維にする工程で、汎用繊維を作る製法と高性能繊維を作る製法があります。

→詳細はこちら(「写真で見る合成繊維の製法」)

汎用繊維を作る製法には「溶融」、「乾式」、「湿式」の3つの方法があります。

溶融紡糸
原料を熱で溶かした状態で、口金から押し出して繊維状にした後、冷やして固める方法。ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンなど。

乾式紡糸
原料を熱で気化する溶剤に溶かした状態で、熱雰囲気中で口金から押し出して溶剤を蒸発させて繊維状にする方法。アセテート、アクリル、ビニロンなど。

湿式紡糸
原料を溶剤に溶かした状態で、凝固浴と呼ばれる溶液中で口金から押し出して化学反応させたのち、溶剤を除去して繊維状にする方法。レーヨン、アクリル、ビニロンなど。

汎用繊維を作る製法

ゲル紡糸
柔軟な高分子を、分子を出来るだけ引き伸ばしやすい中間段階を経て、それを非常に高倍率に延伸して製造する方法。
超高分子量ポリエチレン、高機能PVA

液晶紡糸
高分子材料の液晶状態(液体のような流動性を持ちながら分子がある規則性を持って配列している状態)を利用して高度に分子鎖を配合させながら紡糸する方法。
アラミド繊維、PBO繊維、ポリアリレート繊維(注;溶融液晶紡糸)

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