日本化学繊維協会と炭素繊維協会は
2014年7月1日に統合しました

化学繊維の用語集

繊維の流通

繊維業界は、次図で示したように、繊維素材業界(ファイバー、糸、紡績糸)、テキスタイル業界(生地、織物)、アパレル業界(衣類)、小売業界から構成されています。
繊維業界の流通は、衣類の縫製までの各生産段階が分業化されており、また多段階の流通構造からなるため、全体のサプライチェーンは複雑かつ長いことが特徴です。

生産部門の分業制
最終製品の衣類までにいたるサプライチェーンにおいて、ファイバー、糸、紡績糸、織物、衣類と、一連の生産が比較的、細かく工程毎に分かれています。

多段階の流通構造
ファイバー、糸、紡績糸、織物、衣類の流通段階毎に、商社および卸商が介在し、場合によっては、二次卸商が介在している場合もあります。

リスク分散を旨とした、このような分業制に基づく複雑な流通構造は、明治以来の産業発展にともなう歴史的な背景がありますが、現在は、繊維業界全体の高コスト構造の要因ともなるなど問題もあります。
一方、モノ余り・買い控えの中で、消費者選好の変化(価値と価格のバランスの追求=「良いものを適正な値段で」)に対応するため、SPA(製造小売業)の台頭など、小売段階から既存の流通構造を変革していく動きもあります。

図-日本におけるアパレルの生産・流通

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